心とからだのセラピースペース


by まりりん

感覚の違い

ある農家の人の話です。

道端に柿の木があって、
たくさん実がなっています。

通りがかりの人が、
「うちには1本も柿の木がないさかい、一個欲しい」
と言うので、
「なんぼなととっておくれ。」
と答えると、
5・6個もいで、持って帰られたそうです。

晩に家族に話すと、
息子に
「あれ、売りよるんやでー」
と言われたそうです。
「ほな、「うちにはお金がないさかい、金おくれ」言うか?」と。

その方は
「売りよるさかい、あげへん」とは、私よう言わんわ、と
困り顔でした。


この話を聞いて、あることを思い出しました。

有機農産物の共同購入会に参加していた時のことです。

牛乳を仕入れている牧場に見学に行きました。
敷地に入ってしばらく行くと、
栗の木があって、実がたくさん落ちていました。

会の主催者が真っ先に拾い始め、
ほかの人たちも我さきと加わりました。
中には、木をゆすったり、幹を足で蹴ったりして
落そうとする人もいます。

私は、説明できないけど、
取ってはいけないような気がして、
一人、加わりませんでした。
「杉浦さんは、いらないの?」
と言われ、
私だってそりゃほしいけど、
うまく気持ちが表現できず、苦しい思いをしました。


散々拾いまくって、
牧場主の家に行きました。

とても歓迎してくださり、
用意してあった栗の大袋を、
お土産に下さいました。

みんな一様に、気まずい苦笑。
くださった方は、
喜ばれず、予想外の反応に
どう思われたでしょう。


家に帰って、農家出身の夫に話しました。
夫が言うには、
「栗でも柿でも、
栽培種は誰かが植えたものだから、
たとえ共有地でも、
ほかの人は取らない。」

そうかー、なるほどー。やっぱりー!
それを知っていたら、
説明して、やめてもらうことができたんだけど、と
残念でした。

まして、牧場は私有地です。


都会の人と田舎の人との意識、感覚の違い。
消費者と農家の思い、考えの違い。

こういうことがあるから、
厄介な摩擦が色々起きるのですね。




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by d_rainbow | 2018-11-05 14:16