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心とからだのセラピースペース


by まりりん

特別寄稿 「私のがん体験」1

名古屋の明るいがん患者の会「いずみの会」で体験発表された

60代の女性 Oさんが、その時の原稿を送ってくださいました。

何回かに分けて、ご紹介します。




    私のがん体験



5年前2011(平成23)8月、子宮体癌と診断され、

子宮と卵巣の摘出手術を受けました。



私の場合、手術は短時間で済み、

その後、再発も転移もすることなく、

苦しかったり痛かったりすることもなく

順調に回復してきましたので、

大変な思いをすることもありませんでした。



これまで、皆様の体験談をお聞きしていますと、

とても重症で大変な状態から回復された方が多く、

私などとても皆様の前で体験発表できるような体験はしていないと

思っておりました。



ところが、今回、
役員の方から体験発表をして欲しいと言われまして、

私のような体験でも少しでも何かのお役にたつのであれば、

とお受けすることにいたしました。




 私にとって幸運だったことは、
がんの宣告を受ける少し前に、

船瀬俊介さんの『がんになったら読む10冊の本』という本を読み、

その中で、中山元会長(以後中山会長と言う)や、

安保徹さんの本が紹介されていて、

中山会長の『論より証拠がん克服術』や、

安保さんの本を読んでいたことです。



特に、中山会長の本には大変引き付けられまして、

もしがんになったら、この方法で行こうと思っておりました。




 2011年(平成23年)8月に少々出血があり、

そのままにしておくのは不安でしたので、

4日目に隣の市の総合病院を受診しました。



その時は、一人で行きましたが、

診察後すぐに子宮体癌の疑いが有ると言われました。

そしてその場で手術の予約をするよう言われましたが、

私は「手術はできればしたくないので」といって

断って帰って来ました。



 1週間後、細胞検査の結果を聞きに行ったのですが、

先回細胞がしっかりとれていなかったので再度検査したいと言われ、

再度検査を受けて帰ってきました。


この日は夫の都合が悪かったので、

長女に一緒に行ってもらったのですが、

この時も「手術の予約を」と言われ、また断って帰ってきました。



 更に1週間後、今度は夫と共に結果を聞きに行きました。

検査の結果は、

子宮体癌で、大きさは2センチ×1センチ、

悪性腫瘍の像であり、肉腫様の部分も認められるとのことでした。

このときは観念して手術の予約をいたしました。



 子宮体癌の手術の場合、

骨盤のリンパの隔清といって

リンパをきれいにとってしまうのが通常とのことで、

その場合手術に時間がかかるけれども、

リンパの隔清をしなければ

子宮筋腫の手術と同じ位の短い時間で終わるため

手術の日程が別になっているとのことでした。




 リンパの隔清については、

安保徹さんの本に次のように書いてありました。



 「リンパ節は、

体液を循環させているリンパ管の合流箇所に当たり、

外敵の侵入をチエックする関所のようなものであって

リンパ節の隔清を行うと

周囲の血管やリンパ管がメスによって傷つくために

血液や体液の循環が悪くなる。



全身で血流障害が起こり、

手足は丸太のようにむくんで歩行困難などになる。


生体防衛の関所を破壊するので免疫力も低下し、

再発もおこりやすくなる」とされていました。




 病院の先生は、

リンパ浮腫になる場合もあるが、

それは数パーセントだからと言われましたが、

その時は、リンパの隔清はしないで手術して欲しいと言って

リンパを取らないほうの日程で予約して来ました。



 リンパをとる、とらないについては、この時ずいぶん迷いました。

安保さんの本では取らないほうが良いとされていますが、

私の場合悪性で肉腫もあるということで、

肉腫は転移も早く、

肺に転移する場合もあると聞かされていましたので迷った訳です。


 夫は医者の言うとおり

リンパを取ったほうが良いという意見でしたが、

私は取りたくないと思い、


中山会長の本で紹介されていた

いずみの会顧問医師の岡田恒良先生のところに予約をとって

相談に行ったり、


安保先生のホームページを見ましたら

メールで質問を行うと3日以内に回答を下さるとされていましたので、

メールで質問を送ってみました。



安保先生からは3日目に回答が送られてきまして、

その内容は

「がんも肉腫も生き方の無理から起こります。

原因を取り除き体を温めて治してください。

抗がん剤はマイナスです。本を参照してください。」

という回答で、

リンパの隔清については特に触れておられませんでした。



 それで、もう1箇所病院を受診してみようということになり、
県内のある大学病院に行ってみました。

先の病院で貰った「組織診報告書」を見せて、

リンパの隔清についてこの病院ではどうするのか尋ねたところ、


「リンパの隔清は世界の標準だから、

隔清をしないのならこの病院では手術は出来ない。

命にかかわる問題だから、早く手術をするように、

今かかっている病院は大変良い病院だから

そこで手術をしてもらえるのならしてもらいなさい。」

と言われ帰って来ました。



 夫はあくまで医者の言うとおり

リンパを取ったほうが良いという考えでしたので、

私に強くリンパを取るようにと言いました。


それで私もつい負けてしまい、

次回の受診日に医者に

「リンパを取ってください」と言ってしまいました。

けれども、

やはり取りたくないという気持ちに変わりはありませんでしたので、

また次回の受診日に、

取らないで手術してもらうようお願いしました。




 リンパの隔清をする場合は、

手術の時間も長くかかりますし、

輸血用の血液を予め取っておく必要が有るとのことでした。



 2度も変更したので、

手術の予定日が大分遅れてしまうということでしたが、

その後医者から

「予定より早く手術できるようになった」という電話をいただいて

106日に入院し、7日に手術をしました。


                             続く


by d_rainbow | 2016-12-02 21:15 | 療法